先日ニュースを見ていたら、
こんなニュースがありました。
↓以下参照
介護現場で注目される「『よっこいしょ』は虐待か」問題 「自分のための掛け声」か「相手をモノ扱い」かの切り分けは難しい(マネーポストWEB) - Yahoo!ニュース
介護現場において、
「よっこいしょ」と介護職員が声をかけて、
起居動作をとることは「虐待」なのではないか。という論争。
「よっこいしょ」と声をかけるときは、
「重い物」を持つときに使う言葉で、
高齢者の尊厳を奪っているのではないか。ということですね。
これには沢山の賛否がありますが、
「虐待」の定義をまずは理解しないといけない。
虐待とは、①身体的虐待②ネグレクト(介護放棄)③心理的虐待④性的虐待⑤経済的虐待があります。この論争は③心理的虐待にあたるのかという是非。
心理的虐待とは、「威圧的な態度で脅しや屈辱を与える、怒鳴る、無視する、嫌がらせをする」など。
私見としては、
「相手がその声かけに嫌がっているか」どうかだと思います。
例えば、
「とっても細くて羨ましい」と相手に言ったとき、
「痩せていること」=素敵なこと、嬉しいことと捉える人がいれば、
「実は拒食症に悩んでいて、苦しい思いをしていて屈辱を感じている」人もいる。
「よっこいしょ」というと、自然に立位が取れる方がいれば
「重いものを持たれる感じで嫌だ」と思う方もいる。
だったら、
「言葉かけをその方によって変化」させることが一番良いのではないか?
と思います。
よって、
「よっこいしょ」=虐待だとは私は思わないということです。
特に最近は100か0,「いい」か「悪いか」の2択しかない風潮が
私はあまり理解できません。
お一人おひとりに合わせたケアとは、そういうことだと思います。
補足すると、
当社では座りっぱなしの時間を減少するために、
1日一回以上は立位訓練の時間があります。
その時にご利用者様へ、
「今日は立ち上がる時の掛け声は何にしましょうか?」と尋ねると、
皆さん(ご利用者様)から
「よっこいしょ!にしよう!」と、声が必ず上がります。
当社のご利用者様方「は」、「よっこいしょ」を
侮辱的な発言だと思われていないようです。
なので、
引き続き制限はかけずに、ケアをしていきます。
北野